「鋼の自己肯定感」を身につけるための12のヒント

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鋼の自己肯定感 最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣から開発された”二度と下がらない”方法

『鋼の自己肯定感 最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣から開発された”二度と下がらない”方法』

著者
宮崎 直子 [著]
出版社
かんき出版
ジャンル
社会科学/社会科学総記
ISBN
9784761276003
発売日
2022/04/06
価格
1,540円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

「鋼の自己肯定感」を身につけるための12のヒント

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

鋼の自己肯定感 ~「最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣」から開発された“二度と下がらない”方法』(宮崎直子 著、かんき出版)の著者は本書において、自己肯定感を次のように定義しています。

「自己肯定感が高いとは、ありのままの自分を“無条件で”受け入れ愛している状態」

「自己肯定感とは、何があっても自分の味方でいること。つまり、自己肯定感を上げるとは、自分を世界一の親友にすること」

そしてもう1つ。

「自己肯定感は上がったり下がったりするものではない。ずっと上がったままにできるものである」(以上、「プロローグ 鋼の自己肯定感は誰でもいつからでも育てられる」より)

人生で誰よりも長い時間を過ごす人は、まぎれもなく自分自身。そして自分は、最大の敵にも、最大の味方にもなれるもの。

だからこそ、一度高めれば二度と下がらない一生ものの「鋼の自己肯定感」を身につけ、自分を世界一の親友にし、有意義な人生を送ってほしいーー。本書の根底には、そんな思いがあるのだそうです。

なお、「一度高めたら、二度と下がらない」などということが可能なのかと思われるかもしれませんが、著者によればそれは可能なこと。低くなったらこうしようという対処療法ではなく、根本から高めて高いままキープする方法を身につければいいというのです。

きょうは第7章「鋼の自己肯定感を育てるための『行動』のワーク」のなかから、「行動できるポジティブループへは、こうすればシフトできる」に注目してみたいと思います。

<行動できないネガティブループ>から<行動できるポジティブループ>へ移行することが重要だという考え方です。

行動できるポジティブループへは、こうすればシフトできる

行動できるポジティブなループは、明確なビジョンで決まるのだと著者はいいます。

「こういう理由で、自分はこうなりたい、こう生きたい」というビジョンは、自分や人類に対する愛であり、それが起爆剤となる行動には、恐れが入り込む隙がないのだと。

<行動できるポジティブループ>とは、次のようなものである。

「明確なビジョン→明確で最小限のゴール→達成できる自信→最大限の努力→ゴール達成→達成できる自信が確信に→ほんの少し上のゴール→さらなる最大限の努力→ループを繰り返して最終的にはビジョンに到達」(201ページより)

なお、行動できるポジティブループに入るためには、ひとつ前提があるのだといいます。それは、成長マインドセットを持つと決めること。

生まれつき持っている固定マインドセットは、恐れのマインドセットなのだそう。それを卒業し、人の能力は無限で、成長し続けることが生きる目的だと考える成長マインドセットで生きる決意をすべきだというのです。(201ページより)

行動できるポジティブループへシフトするための12のヒント

そのような考え方に基づき、著者は「行動できるポジティブループへシフトするための12のヒント」を紹介しています。

1. 大義名分を明らかにする

「どうしてそのビジョンを実現したいのか」、その理由を明らかにするということ。

2. ビジョンを可視化する

成し遂げたいこと、なりたい自分などのビジョンが明確になったら、壁に貼る、ノートに書くなどして可視化する。

3. ビジョンは果てしなく大きくていい

「これまでこうだったから」という枠を取り外し、壮大なビジョンを描く。

4. 成功の感情の先取りをする

ビジョンが現実になった達成感、喜びにあふれた感情を先取りして味わう。行動を促してくれる感情のスイッチを利用すべきだということ。

5. 1つ1つのゴールは果てしなく小さくする

描いたビジョンに到達するために、いくつもの達成可能な最小のゴールを設定する。

6. 一点に集中する

最小のゴールを必ず成し遂げるつもりで、意識や努力を分散させず、その一点にフォーカスする。

7. 成功するまで諦めない決意をする

失敗するとは、成功する前に諦めたということ。そのことを忘れずに、成功するまで続ける決意をする。

8. 委ねる

人事を尽くして天命を待つ。

9. 人とくらべない

成長のスピードは人それぞれなので、決してくらべてはいけない。

10.加点法のみで自分を励ます

減点法で状況を見るのではなく、スタートした地点からどれだけ進んだかという加点法で常に自分を励ます。

11.楽しみながら歩む

「根性、苦労、涙、汗」のあとに幸せが訪れるという古い考え方を手放し、楽しみながら行動する。

12.自分を労う、自分をほめる

ひとつ小さなゴールを達成したら、自分でどんどん自分をほめる。

これらを実践することにより、「行動できないネガティブループ」から「行動できるポジティブループ」にシフトできるということ。しかもポジティブループで小さなゴールをどんどん達成していけば、いつか必ず最終目的地=ビジョンに到達できるのだといいます。(202ページより)

冒頭でも触れたように、重要なポイントは自分を世界一の親友にすること。

著者自身も、そうすることで気持ちを安定させられるようになり、落ち込むような出来事があっても瞬時に回復できるようになったのだそうです。人生をより有意義なものにするために、参考にしてみてはいかがでしょうか?

Source: かんき出版

メディアジーン lifehacker
2022年5月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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