「働かないおじさん」が会社にいる原因を、強制参加の出世レースが長期に及ぶ「校内マラソン型」人事にあると指摘する。昇進の見込みがなくなる時期が欧米に比べてあまりにも遅いため、出世意欲を失っても出世に代わるモチベーションがなく引退モードに。このままでは若者も同様の道を歩むと警告する。
昇進の天井が見えない間は、家庭重視の働き方も難しい。社会人の学習活動が国際水準より圧倒的に少ないのは、学びが職場に偏っていることに一因があるとも指摘する。中高年向けのタイトルだが、むしろ若者に読んでほしい内容だ。(幻冬舎新書・1078円)
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2022年5月22日 掲載
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