絵本を開くと、現れるのは春の野原の詩。一匹のネコがたたずむ中、黄色い花が起き上がる。「タンポポ ナノハナ キンポウゲ」「ヤマブキ カタバミ ハハコグサ」…。やがて梅雨に入り、暑い夏、実りの秋、静かな冬が過ぎて、また春が来る。そうした日本の四季を描いた8編の詩を、かわいいネコの絵とともに収録。声に出して読むと、言葉のリズムがこころよい。
「このこ こねこ ねこのこね」「とうとうこねこうとうと」…。回文や折句など、楽しい言葉遊びも随所に盛り込む。(アリス館・1430円)

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2022年6月19日 掲載
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