自分の意志で仕事をすると、なにが変わるのか?

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人生を言いなりで生きるな

『人生を言いなりで生きるな』

著者
永松 茂久 [著]
出版社
きずな出版
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784866631721
発売日
2022/06/27
価格
1,650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

自分の意志で仕事をすると、なにが変わるのか?

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

人生を言いなりで生きるな』(永松茂久 著、きずな出版)の著者は、思い通り楽しく生きるためにはたったひとつの決まりがあると主張しています。

それは自分を嫌いにならないことだ。

好きな自分を生きることだ。

(「はじめに」より)

他の誰にでもなく、自分自身にこそいちばん好かれなければならないということ。そして自分を好きになれる生き方をするためには、どんなときでも、目の前のことに対して、「どちらを選べば自分を嫌いにならないか」を徹底的に考える癖をつければいいのだそうです。

「まわりの人がどう思うか」を選ぶ基準に入れる必要はなく、自分が思うままに動いてみればいいわけです。そのスタンスが確立できれば、他人には嫌われたとしても、最低限、自分で自分を嫌いになることはないのだから。

「これって、わがままなのかな?」と思うくらいでちょうどいい。

解放された自分を生きることで、思っているほど困ることはない。

人生はもっと自由だし、選択の幅は無限にある。

(「はじめに」より)

「怖いのは最初だけだ」という著者の主張を踏まえたうえで、きょうは第5章「言いなりではなく、自分の意志で仕事をする」に焦点を当ててみましょう。

せっかくの時間を無駄にするな

「仕事は適当にやって、あとはプライベートを充実させよう。どうせ仕事は生きていくためのお金稼ぎで、いわれたことだけをやればいいのだから」

このような意見を耳にすることは少なくありませんが、著者はそれらに対し、「けしからん!」ではなく、「もったいない」と感じてしまうのだそうです。「せっかくなら、仕事もプライベートも、すべて充実させたほうがよくないか?」という思いがあるから。

そもそも仕事は、起きている約16時間のなかでも、とりたてて比重が大きいもの。なのに、その半分をただ稼ぐためだけに使うのというのは、時間の無駄遣いに感じてしまうというのです。

仕事をしているのか、遊んでいるのかまったくわからなくなる。

その状態で毎日を過ごせることが本当に贅沢な人生なのではないかと、あえて、あなたに提案したい。(143ページより)

たしかにそんな状態で過ごせれば、充実感は必然的に高まるのではないでしょうか?(142ページより)

自分から提案する癖を身につける

仕事は「ゼロ」から「1」を生み出す楽しい作業だ。

そして、あなたのつくった「1」が、「100」にも「1000」にもなる可能性を秘めている。あなたがクリエイトした商品が日本全国に行き渡ることだってあるのだ。(146ページより)

著者はこのように述べています。「人間は与えられたものではなく、自分で考えて生み出すと決めたとき、初めて自分ごとになり、力が入る」のだとも。

もちろん、与えられたことを全力でやるのも大切。しかし、「与えられたことを期待以上にして返す」と決めたとき、その仕事は自主的なものに変わることになります。

そして、その段階で初めて自分のクリエイティビティが発動するということ。いいかえれば、自分次第で仕事に対する取り組み方は大きく変わるわけです。(146ページより)

いまの仕事を一気に楽しくする方法

「どうすれば仕事が楽しくなるのか?」という問題は、過去、多くの人々を苦しませてきた普遍的な悩みだともいえるのではないでしょうか? また、そのことに関連して著者は次のように記しています。

いきなりロマンチックな言い方になるかもしれないが、私は、仕事には神様がいると信じている。

そして、その神様の仕事における設定としては、最初は意味など考えず、没頭することで、だんだん楽しさが見えてくるという意地悪なルールが定められているように思う。(162〜163ページより)

そして、その“仕事の神様”は、一生懸命やらない人にはさっさと見切りをつけるものなのだとか。それだけでなく、がむしゃらに、とりあえずやってみる人に褒美をくれる性質を持っているというのです。

一生懸命やれば、たいていの仕事はおもしろくなっていくもの。いま、どんな仕事についていたとしても、考え方次第でいくらでも前に進めるわけです。

仕事の人生は長い。

試しに、そのうちの3カ月だけでもいい。

「もうこれ以上できない」というくらいまで、仕事に没頭してみてほしい。(164ページより)

自身が「とりあえず楽しく仕事をしたい」と願い続け、もがき続け、あれこれやってきたからこそ、著者はこう伝えたいのだそうです。(160ページより)

まず大切なのは自分自身。だからこそ、自分を嫌ってはいけない。自分に嫌われてもいけない。そんな著者のメッセージを心にとどめておけば、これからの人生を自分らしく生きられるようになるかもしれません。

Source: きずな出版

メディアジーン lifehacker
2022年7月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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