『業火の市』ドン・ウィンズロウ著、田口俊樹訳

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

『業火の市』ドン・ウィンズロウ著、田口俊樹訳

[レビュアー] 産経新聞社

舞台は1986年の米東海岸。ダニー・ライアンは通称ドッグタウンを仕切るアイルランド系マフィアの一員だ。仲間たちと平穏に暮らしていた日々が、ある日一転する。共存してきたイタリア系マフィアとの間で起こった小さないさかいが、抗争へ発展。ダニーは復讐(ふくしゅう)と裏切りの波にのまれる。

米ミステリー界の巨匠、ドン・ウィンズロウによる新作は、古代ギリシャの叙事詩からインスピレーションを得た。現代の犯罪小説で扱われるあらゆるテーマが見いだされたという。本作は3部作の第1部で、巻末に第2部の冒頭部分が収録されている。 (ハーパーBOOKS・1440円)

産経新聞
2022年7月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク