【気になる!】文庫『恐竜まみれ 発掘現場は今日も命がけ』小林快次(よしつぐ)著

レビュー

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恐竜まみれ : 発掘現場は今日も命がけ

『恐竜まみれ : 発掘現場は今日も命がけ』

著者
小林, 快次, 1971-
出版社
新潮社
ISBN
9784101040813
価格
781円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫『恐竜まみれ 発掘現場は今日も命がけ』小林快次(よしつぐ)著

[レビュアー] 産経新聞社

世界的な恐竜研究者による発掘記の文庫化。アラスカの自然保護区で巨大なクマと遭遇し、ゴビ砂漠では眼前の涸(か)れ川が濁流と化す―。手に汗握る発掘現場の描写が探検記のようだ。

「偶然と実行のみが、発見につながっている」と著者は書く。〝聖地〟の北海道で日本初の恐竜全身骨格「むかわ竜」を発掘し、学名を「カムイサウルス・ジャポニクス」と命名する経緯は、興奮と熱気が伝わってくる。海外で発掘した化石を持ち帰って研究するのではなく、その国に置いてくるという著者の研究者としての姿勢も語られる。この夏、親子で読みたい一冊。(新潮文庫・781円)

産経新聞
2022年7月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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