『ウクライナから来た少女ズラータ、16歳の日記』ズラータ・イヴァシコワ文・絵

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

『ウクライナから来た少女ズラータ、16歳の日記』ズラータ・イヴァシコワ文・絵

[レビュアー] 産経新聞社

ウクライナで母親と暮らしていた16歳の美術専門学校生が、決死の出国を果たして来日。「いつの日か日本とウクライナの平和の架け橋に」と願う日々をつづった。

「日本で漫画家になる」ことを夢見る著者。2月に「明日から戦争になります」と学校で知らされ、開戦後、母から日本への避難を勧められる。ポーランドを経由しての出国まで数々の苦難に見舞われながら、「奇跡」の出会いにも助けられ、念願の日本へ。

戦争観をはじめ、「人生って本当に予想もつかないことだらけ」「今日を精一杯生きる」など、重みを増した言葉が胸に響く。(世界文化社・1650円)

産経新聞
2022年10月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク