怖がりな女の子がある晩、おばけから旅に誘われる。「こんなよるに? おこられないかな」「だいじょうぶ いっしょにいこう」。昼間と違う町の景色。生き物の気配に満ちた夜の森。怖さとともに、それまで見えなかった美も体感する。やがて海に突き当たるが、おばけに促されて進んでみると、海底には「きらきら」があった―。
不安や迷いは、おかしなことではない。励ましてくれる存在があれば、前に進める。思春期の内面を象徴的かつ繊細に描く。人気イラストレーターの初の絵本。(ミシマ社・2420円)
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2022年10月16日 掲載
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