『大奥御用商人とその一族 道具商山田屋の家伝より』畑尚子著

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大奥御用商人とその一族

『大奥御用商人とその一族』

著者
畑 尚子 [著]
出版社
岩波書店
ジャンル
歴史・地理/日本歴史
ISBN
9784000615631
発売日
2022/10/31
価格
2,420円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『大奥御用商人とその一族 道具商山田屋の家伝より』畑尚子著

[レビュアー] 産経新聞社

江戸城・大奥の出入り商人はどのようにして御用達になったか。11代将軍家斉の時代の道具商・山田屋6代目による記録「永久田家務本傳(えいきゅうでんかぶほんでん)」を、大奥研究に取り組んできた著者が読み解く。

山田屋は三井のような豪商より規模の小さい商家。「御上(おかみ)御用」と呼ばれる将軍家族ら御殿の用向きではなく、奥女中に対する商売「御次(おつぎ)御用」を許されていた。奥女中が居住スペースで使うものは奥女中ごとに取り引きする商人が違う。山田屋では一族の女性が何人も奥奉公に上がり、そのつてで顧客を得ていたという。商家の女性の活躍ぶりが生き生きと浮かび上がる。(岩波書店・2420円)

産経新聞
2022年11月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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