やり抜く人になる考え方「成長型マインドセット」を高める日常的な習慣とは?

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やり抜く人の5つの武器

『やり抜く人の5つの武器』

著者
椎木倫太郎 [著]
出版社
古川書房
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784434309236
発売日
2022/10/14
価格
1,650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

やり抜く人になる考え方「成長型マインドセット」を高める日常的な習慣とは?

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

仕事を楽しいと感じることができるようになりたいと思いながらも、なかなか思うようにいかないーー。『やり抜く人の5つの武器』(椎木倫太郎 著、古川書房)は、そう感じている人のために書かれたのだそうです。

具体的には「やり抜く力」をものにするためのノウハウとして、予測力・構築力・選択力・分析力・突破力という5つの武器の重要性を伝えたいのだとか。それらを携えて日々の仕事に臨めば、着実に「やり抜く力」のレベルが上がることを経験から学んできたというのです。

そして、この「やり抜く力」のレベルを上げていくと、

どんないい効果をもたらしてくれるのかも、

ぜひ実感してもらいたいところです。

私は、現役のサラリーマンとして、

その中で1つひとつやり抜いていったことによって、

自分の力で人生を創り出していけることに気づきました。

やり抜く力を身につけると、余計なストレスはなくなり、

いろいろなことが実現していくでしょう。

まわりの評価も変化していき、

毎日毎日が刺激的で「仕事が楽しい」と心から思えるようになります。(「はじめに」より)

そんな本書のなかから、きょうは第7章「やり抜くための成長型マインドセット!」に焦点を当ててみたいと思います。

「やり抜く」ために必要な「成長型マインドセット」

米スタンフォード大学心理学教授のキャロル・S・ドゥエック教授は、マインドセットには「fixed マインドセット」と「growth マインドセット」の2種があると述べているのだそうです。

前者は、「自分は成長しない」と思い込む心の状態。対する後者は「自分の能力は高めていくことができる」と考えられる心の状態。チャレンジすることで新たな能力を身につけられると信じているため、難しい課題でさえも乗り越えることができ、失敗したとしても次のチャレンジができるわけです。

だとすれば、やり抜くために必要なのが「growth マインドセット」、すなわち「成長型マインドセット」であることは当然の話。

成長型マインドセットを高めていけば、努力を継続でき、まわりの人を支援しようという行動が増えていくのです。(225ページより)

こう主張する著者によれば、成長型マインドセットは「努力すれば目の前の壁も乗り越えていけるという思考」。したがって成長型マインドセットを磨けば仕事に意欲的になり、やり抜く力も上がるというわけです。(224ページより)

成長型マインドセットの高め方

では、成長型マインドセットを高めるためには、どのようなことを意識して行動すればいいのでしょうか?

著者はこのことを、2つのケースに分けて説明しています。

ケース1: マネジメントの立場などで、メンバーに成長型マインドセットを持ってもらいたい場合

ここで紹介されているには、次の2つの方法です。

方法1:明確な目標設定ができる機会を提供し続けること

上司や他の同僚などとも目標設定をする機会を設けるべき。具体的にはチーム会などで目標を宣言し、共有する場面を定期的につくることが重要だといいます。

方法2:褒める組織文化の構築

上司と部下、同僚間で日ごろから褒め合う習慣をつくるということ。ポイントは、「能力ではなく努力の過程や工夫を褒める」ことを主軸に置いて称賛すること。

こうしたマネジメント施策を行うことで、メンバーの成長型マインドセットが高まり、やり抜く社員が増えていくわけです。

ケース2: あなた自身が成長型マインドセットを持ちたい場合

こちらの具体的な方法は次の3つ

方法1:マインドフルネス瞑想を習慣化する

マインドフルネス瞑想は、成長型マインドセットに欠かせない「客観力」を養ってくれるそう。自分の成功や失敗を第三者視点で見ることができるので「どのように対策を実行すればいいのか」を考えられるようになるのです。

方法2:よい「ねたみ」を持つこと

ネガティブなイメージが強い「ねたみ」にも、成長を加速させてくれる要素があるそう。よい「ねたみ」にきちんと向き合い、その苦しみを越えて高みを目指そうと考えたときこそ、努力するスタンスができていくというのです。

だから、よい「ねたみ」を持つことは成長型マインドセットを高めることにつながるということ。

方法3:完璧主義を捨てる

完璧主義は、新しいことになかなか挑戦しない心のあり方でもあるため、そのままでは成長のスピードも鈍化してしまうそう。だからこそ、完璧主義は捨てるべき。そうすれば、成長型マインドセットを高めていくことが可能。

これらを毎日実践し、意識することで成長型マインドセットは高まっていくそうです。(227ページより)

やり抜くことができれば、その先の視界は開けるはず。なんとなくそうはわかっていても、実際にやり抜くことは難しくもあります。だからこそ、そんな壁を乗り越えるために本書を参考にしてみるのもいいかもしれません。

Source: 古川書房

メディアジーン lifehacker
2022年12月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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