昭和16年から平成29年までに発表された漫画13作品を収録。鉄路・車窓・旅先を舞台に、哀歓や奮闘、郷愁、戦慄などさまざまなテイストが味わえる。
一人旅の男が駅弁を食べながら熱い思いを吐露する「夜行」(泉昌之)。結核の妻とその療養先に通う夫の悲喜こもごもを描く「湘南電車 『三丁目の夕日』より」(西岸良平)。夜行列車での男女の交錯を描いたハードボイルドタッチの「見知らぬ人々」(つげ義春)。さらに大城のぼる、石ノ森章太郎、松本零士、村上もとか…。鉄道開業150年、コロナ禍で編まれた文庫オリジナル。(ちくま文庫・880円)
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2022年12月11日 掲載
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