『日本の凄い神木』本田不二雄著/地球の歩き方編集室編(Gakken)

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W24 日本の凄い神木

『W24 日本の凄い神木』

著者
本田不二雄 [著]
出版社
地球の歩き方
ジャンル
歴史・地理/地理
ISBN
9784058018330
発売日
2022/10/27
価格
2,200円(税込)

書籍情報:openBD

『日本の凄い神木』本田不二雄著/地球の歩き方編集室編(Gakken)

[レビュアー] 堀川惠子(ノンフィクション作家)

 おなじみ『地球の歩き方』と聞けば、青春が蘇(よみがえ)る。学生時代、世界中を旅してまわるそばにいつも手元にあった。それが今回のテーマは海外旅行でなく、日本各地の「凄(すご)い神木」。全都道府県250本の巨樹ご神木をくまなく紹介する。

 樹齢3千年の日本一の大杉(高知)、24の乳房を持つ山の神(島根)、12本の枝幹を天に発射する大ヒバ(青森)。杉、ケヤキ、楠(くすのき)、イチョウ、近年発見された新顔も。それぞれに伝説あり物語あり、圧倒的な「いのち」の前に立つと誰もが何かを感じるらしい。

 遠い離島や山奥にまで出かけなくても、日帰り圏内の身近に神木はあり。その昔、私が巫女(みこ)のアルバイトをしていた小さな神社の大楠(広島)まで掲載されていて、本書の取材の深さにちょっと驚く。訪ねてみたいページに付箋を貼って助手席に置けば、神木巡りが趣味になりそう。

読売新聞
2023年1月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

読売新聞

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