【気になる!】文庫 『江戸絵画 八つの謎』狩野博幸著

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江戸絵画 八つの謎

『江戸絵画 八つの謎』

著者
狩野 博幸 [著]
出版社
筑摩書房
ジャンル
芸術・生活/絵画・彫刻
ISBN
9784480438522
発売日
2022/12/12
価格
1,100円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】文庫 『江戸絵画 八つの謎』狩野博幸著

[レビュアー] 産経新聞社

「八つの謎」とは、江戸期に活躍したアクの強い8人の絵師(岩佐又兵衛、英一蝶(はなぶさ・いっちょう)、伊藤若冲(じゃくちゅう)、曾我蕭白(しょうはく)、長沢芦雪(ろせつ)、岸駒(がんく)、葛飾北斎、東洲斎写楽)にまつわる謎である。幅広い文献資料から生身に近い人間像に迫ることで、絵に隠された意味を読み解いていく。

謎といえば写楽。でも著者はそんな紋切り型表現を批判する。そして、正体は版元の蔦屋重三郎だ、北斎だ…などと別人説がいつまでも残り、「実像」を正視しようとしないと世の状況を憂う。固定したイメージに縛られず、虚心に人と作品を見ることが真相への近道なのだろう。(ちくま文庫・1100円)

産経新聞
2023年1月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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