【今週の労務書】メンタルヘルス不調による休職・復職の実務と規程 試し勤務を紛争予防策として活用するために 柊木野一紀ら共著

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【今週の労務書】メンタルヘルス不調による休職・復職の実務と規程 試し勤務を紛争予防策として活用するために 柊木野一紀ら共著

[レビュアー] 労働新聞社

試し勤務で紛争防止へ

 副題は「試し勤務を紛争予防策として活用するために」。精神疾患による欠勤・休職・復職の実務対応を解説する。とくにトラブルの生じやすい復職段階で、実務担当者が適切に復職判断をできるよう、試し勤務制度の活用を促し、制度の設計から運用まで詳述している。

 実務上の混乱が起きやすい、テレワークと復職・試し勤務の関係については、1章を割いた。たとえば「テレワークであれば就労可能」という旨が書かれた診断書への対応の一つとして、当初はテレワーク、その後は通勤による試し勤務を運用するといった手法を紹介。健康状態が回復しなかった場合に、退職扱いとする際の合意書の例を示すなど、紛争を未然に予防する観点から対応方法をまとめている。

(柊木野一紀ら共著、日本法令刊、2640円、TEL:03-6858-6966)

労働新聞
令和5年2月6日第3387号16面 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

労働新聞社

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