『大阪市立東洋陶磁美術館　安宅コレクション　名品選１０１』大阪市立東洋陶磁美術館・泉屋博古館編著

かつて日本有数の商社だった安宅産業の会長で、数寄者で知られた安宅英一（１９０１～９４年）は、東洋陶磁の一大コレクションを築いたことでも有名。昭和５０年代、同社の経営破綻でコレクションの散逸も懸念されたが、メインバンクの住友グループが大阪市に寄付し、東洋陶磁美術館という器も半ば用意する形で今に残された。

名品解説だけでなく、散逸を免れた経緯が興味深い。安宅の審美眼や収集への執念を物語る、驚きのエピソードも満載。

同名の展覧会が５月２１日まで、泉屋博古館（せんおくはくこかん）東京で開かれており、安宅が愛した珠玉の品々を鑑賞できる。（青幻舎・２７５０円）

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