【気になる!】新書『帝国図書館』

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帝国図書館――近代日本の「知」の物語

『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』

著者
長尾宗典 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
歴史・地理/日本歴史
ISBN
9784121027498
発売日
2023/04/20
価格
1,012円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】新書『帝国図書館』

[レビュアー] 産経新聞社

戦前日本の国立図書館である帝国図書館。ただ閲覧料の徴収や原則的に館内閲覧のみだったことなど、その姿は現代人が親しむ図書館とはやや異なっていた。明治初期の書籍(しょじゃく)館を源流として、戦後に国立国会図書館に統合されるまでの約80年の歴史を描く。

古今の書籍を収集保存し、市民に無料で提供する図書館は近代国家に必須だが、問題はどちらの要素を重視するかだった。明治30年設立の帝国図書館は前者を目的としたが、書庫も閲覧室も大正年間には早くも手狭となり、入館者は時に列をなした。常に予算不足に泣かされた「東洋一」の図書館の現実を描く。(長尾宗典著、中公新書・1012円)

産経新聞
2023年4月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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