【気になる!】文庫『ロッパ食談 完全版』古川緑波(ろっぱ)著

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ロッパ食談

『ロッパ食談』

著者
古川, 緑波, 1903-1961
出版社
河出書房新社
ISBN
9784309419664
価格
880円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫『ロッパ食談 完全版』古川緑波(ろっぱ)著

[レビュアー] 産経新聞社

丸顔にロイド眼鏡でおなじみの昭和の喜劇王、古川ロッパ(緑波、1903~61年)による食い倒れエッセー集。食の雑誌「あまカラ」に昭和28年から32年まで寄せた文章が底本になっている。男爵家の六男で、喜劇役者になる前は編集者だったロッパは食への探求心、とりわけ洋食へのこだわりが強かったようだ。

高級店の一皿から庶民の味まで、甘辛の評価をしつつ軽妙につづっているが、江戸っ子なのにそばとマグロが食べられないのはご愛嬌(あいきょう)。餃子やお好み焼きの店が東京で急増する様子など、戦後復興期のグルメ事情も分かって面白い。(河出文庫・880円)

産経新聞
2023年5月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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