エルメスやグッチ、ロエベなど、歴史的に革製品から発展してきた高級ブランドは少なくない。バッグから財布、革ジャンまで、私たちのファッションを彩ってきた皮革だが、常に自然破壊や動物愛護、大量廃棄といった問題がつきまとってきた。
ファッションを巡る倫理が変化してきた近年、反毛皮とともに反皮革の動きも目立つが、人工皮革が環境に優しいのかというと、そう単純にはいかない。
本書は皮革の歴史と現在地を示しつつ、どうすれば皮革文化を持続可能なものにできるのか、あるべき姿を展望する。(岩波新書・990円)

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2023年6月4日 掲載
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