【書評】『撮るあなたを撮るわたしを』大山顕著

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撮るあなたを撮るわたしを 自撮りとスクショの写真論

『撮るあなたを撮るわたしを 自撮りとスクショの写真論』

著者
大山 顕 [著]
出版社
講談社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784065333495
発売日
2024/07/25
価格
1,650円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【書評】『撮るあなたを撮るわたしを』大山顕著

[レビュアー] 産経新聞社

ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアによる侵攻が始まった翌日、首都キーウで側近らと共に自撮り動画を撮影。「わたしたちはここにいる」とメッセージを発した。世界が注目したケースを引き合いに、写真家の著者は「撮っている人を撮るもの」である自撮りこそが現代のリアルなメッセージであり、写真の革命なのだと説く。

高性能なカメラ機能を搭載したスマートフォンの普及とSNSの登場は、職業カメラマンの特権性を消失させた。もはや撮影者が無関係な傍観者でいることは許されない。「見られるため」の撮影が当たり前になった時代の新たな文明論だ。(講談社・1650円)

産経新聞
2024年8月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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