『呪詛を受信しました』上田春雨著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

呪詛を受信しました

『呪詛を受信しました』

著者
上田 春雨 [著]
出版社
宝島社
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784299056696
発売日
2024/07/03
価格
799円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『呪詛を受信しました』上田春雨著

[レビュアー] 産経新聞社

北海道の町で暮らす高校2年生の伊勢湊(みなと)は大好きだった母を亡くし、父の再婚相手とは折り合いが悪い。親をあてにできない彼女は、マッチングアプリで知り合った男性相手に〝パパ活〟をすることで進学費用をこつこつ貯めていた。そんなある日、同じ高校に通う飛鳥のもとに事故死したはずの友人から「死ね」というメッセージが届く。そして飛鳥は記録的な大雪の日、非業の死を遂げる。これは死者の呪いか、それとも…。

本格ミステリー風の謎解きの妙で読ませるデビュー小説。孤立を恐れず、閉塞状況に立ち向かう湊の乾いた心情、たくましさも印象深い。(宝島社文庫・800円)

産経新聞
2024年8月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク