『積ん読の本』
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『積ん読の本』石井千湖著
[レビュアー] 産経新聞社
なぜ本を積んでしまうのかは、本好きに共通する問いだろう。
本書は、読み切れない量の本を家の中にため込んだという書評家が「積ん読」をしている作家ら12人を訪ねたインタビュー集。芥川賞作家の柴崎友香さんは本棚に入らない本の収納にキャスター付き新聞ストッカーを活用し、直木賞作家の小川哲さんは屋外用の収納ボックスに入れてベランダへ。
足の踏み場もないほど積んだ部屋や前後2列に詰め込んだ本棚など、身につまされる写真が満載。詩人の管啓次郎さんの言葉「積ん読は恐れなくていい。本は読めないものだからです」に勇気づけられる。(主婦と生活社・1694円)