『小学校受験は戦略が9割』
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知られざる小学校受験の世界
[文] 新潮社
狼侍×外山薫・対談「知られざる小学校受験の世界」
幼稚園と小学校、2人の子どもの受験経験と取材で得た情報をXやnoteで発信しているお受験解説の第一人者・狼侍さんが、『小学校受験は戦略が9割』(新潮社)を刊行した。
著書では独自の分析をもとに、志望校の選び方や縁故の役割、面接の実践的な対策などを解説。知られざる小学校受験の舞台裏と戦略を明かしてくれた狼侍さんが、小学校受験を題材に小説『君の背中に見た夢は』を執筆した外山薫さんと、お受験の世界を赤裸々に語った。
小学校受験に向いていない家庭、重課金勢の衝撃の教育費、そして中学・高校受験とは違う小学校受験の良さとは?
近年注目度が高まる「小学校受験」とは?
小説執筆前に欲しかった本
外山 小学校受験って、ネットには本当の情報が載ってないんですよ。これが拙著『君の背中に見た夢は』で一番苦労したところでした。正直言って、執筆前にこの本が欲しかったですね。小学校受験をこれから始める人も非常にありがたい本だと思います。関連本を10冊以上読んで、執筆の参考にしたものもありますが、総じて断片的で、全員書いていることが違う。でも狼侍さんは当事者でありながら一歩引いたところから分析していて、今まであるようでなかった本だと思いました。
狼侍 ありがとうございます。
外山 Xの小学校受験クラスタの中心人物として教えてもらったのが狼侍さんで、noteも読ませていただいたら、すごく面白くて。小学校受験は自分がわからない世界だからこそ、小説のテーマになるんじゃないかと感じたんです。この人なら全体像がわかるだろうと思い、取材を依頼しました。
狼侍 初めてお会いしたときに、もし小学校受験を揶揄する内容ならお手伝
いできないという話をしたら、本気の家族の物語ですとおっしゃって。
外山 その後、noteも全て熟読させていただきました。執筆の最後の方で小説の主人公・新田茜の娘の受験をどうしようと思って、再び取材をお願いしたんです。新田家は雙葉小学校がモデルの学校を第一志望としていて、ペーパーが得意な子だから併願校としては洗足学園小学校を受けるのがいいんじゃないかと相談したら、雙葉と洗足は全然違うから、そういうご家庭ならカトリック系など、一貫した何かがあった方がいいとアドバイスをいただきました。小学校受験の教室の先生に相談するようなことを狼侍さんに相談した感じですね。
狼侍 当時、併願校として横浜雙葉小学校などがいいのではないかと勧めましたね。
外山 狼侍さんから、高校受験までのびのび育ってほしい、だけど大学受験はさせたいという新田家ならば、全員中学受験をする洗足は違うんじゃないかというお話をしていただきました。
狼侍 小学校受験の個別相談のつもりで、こういうご家庭ならこういうとこ受けますよって。小説で完璧に家庭像が出来上がっていたので、併願校はすごく決めやすかったです。