『必読ベストセラーを超要約! ビジネス書大全』
- 著者
- 本の要約サービスflier編集部 [著]
- 出版社
- 新潮社
- ジャンル
- 社会科学/社会科学総記
- ISBN
- 9784103559214
- 発売日
- 2024/11/20
- 価格
- 2,090円(税込)
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
「自分にとって必要な情報がクリアになる」122万人超が利用する本の要約サービスflier編集部が語った読書体験
[文] 新潮社
flierのオフィスでお話を伺った。
累計122万人超が利用する本の要約サービス「flier」が昨年11月に初の書籍『必読ベストセラーを超要約! ビジネス書大全』(以下、『ビジネス書大全』)を刊行しました。
本書は、『孫子』『自省録』といった古典から『7つの習慣』『人を動かす』などのベストセラー、最新の話題書まで「読むと役に立つ本」を網羅した良質なブックガイド。各書籍について「要点」「おすすめポイント」「一読のすすめ」の3要素から、内容のエッセンスを紹介しています。
今回、flier編集部の松尾美里さん、石田翼さんに、本書の使い方、またおすすめの書籍について話を聞いた。
■サイトで読めるのになぜ本を作ったのか?
――今回、どういった思いで書籍化に至ったか、お聞かせください。
石田:書店に行った時にたくさんの本を前にして、「結局、どの本を買ったらいいかわかんないな」って、実はよくあることじゃないでしょうか。そういう方のために、店頭ではPOPや書店員さんのおすすめディスプレイがあって、購買のきっかけになっていると思います。
flierも、読者の方が本を選ぶ時のコンシェルジュ的な立場を担っているサービスだと思っています。ただ、flier内で掲載している要約の数は3800冊を超えていますので「結局、どの要約を読めばいいのかな」という悩みを抱える方もいらっしゃると思います。そういう方に「まずはこれを読んでみてください」と差し出してラインナップを一覧してもらえる、書店の棚のような本を作れたらなと考えていました。
松尾:読書体験としては、1冊の本をじっくり味わっていただくのがいいと思います。ただ、一冊の本と向き合う読書体験と、多様な知にふれる要約体験は異なるものだと考えています。
忙しい日々の中で、どうしてもしっかり読書時間を確保できない方に『ビジネス書大全』をお勧めしたいです。
あとは「この本、読みたいんだけど、まずは概要を知りたい」「書籍名は知っているけど、難しい内容なんでしょ?」というふうに、興味を持っているけれどハードルの高い本をより深く知るガイドブックとして使っていただきたいですね。
もしくは、「この本、良さそうだから読んでみたら?」と人に本を紹介する時や、コミュニケーションツールとしても使っていただけると思います。
flier編集部の松尾美里さん
■要約は書籍との出会いを促進してくれる
石田:「この本、難しそう」と思える古典や名著でも『ビジネス書大全』では、だいたい3~4ページで概要を知ることができるのがポイントだと思います。「これだったらチャレンジできるかも」と、学びの最初のステップ、入り口として使えます。
もしくは、パラパラっと『ビジネス書大全』のページをめくる中で、「おっ」と目を惹いた箇所をまず重点的に読んでみて、そこから、その本やテーマを掘り下げて……といったことも出来ますので、まずはそういうふうに使ってほしいなと思います。
――学びの最初の一歩としての『ビジネス書大全』ということですね。
石田:「本の内容を知るための地図になる」と思っていただけたらうれしいです。前提となる知識が全くない状態から本を読み出すと「どこに連れて行かれるか分からない」と感じますが、ある程度ご自身の中で、その本に何が書かれているかの地図が出来上がった状態で読み始められるっていうのが要約の強みです。
1冊読み終えた後は、「一度読むことができた」という経験を自信にして、自分で次の本を探してみるといったように、どんどん広げていっていただけたらいいなと思います。
そもそも、本と要約は補完関係にあると考えています。本そのものは、理解を深めるためのもので、垂直的な存在。
一方、要約は知識の水平的な視野を支えていくものだと思っています。その本の面白さやコアの部分を伝えつつ、あえて深掘りしすぎない程度で紹介することで、俯瞰的にいろんな情報に触れられる機会を提供します。
そういうふうに要約を使うと、今の自分にとってどの情報が必要なのか、よりクリアになると思っています。その上で実際の本に取り組んでいくと、垂直に理解が深まっていく……。
そうして、要約は書籍との出会いを促進してくれると考えています。
――ここからは、松尾さん、石田さんに、『ビジネス書大全』から、特におすすめの本をご紹介いただきます。