『キーウで見たロシア・ウクライナ戦争 戦争のある日常を生きる』
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『キーウで見たロシア・ウクライナ戦争』平野高志著
[レビュアー] 産経新聞社
ロシアによるウクライナ侵略戦争は今月で丸3年。本書は、2008年からウクライナで暮らす国営通信社ウクルインフォルム日本語版編集者が、戦時下の日常生活に焦点を当てたノンフィクション。
国民の日本文化への関心の高さの紹介は興味深い。首都キーウのカフェでは日本のシティポップが流れ、「戦争が終わったら日本に行く夢をかなえる」という人や日本のアニメファンの軍人も多いという。著者は「絶望的な苦難の中で、日本文化が人々にとってのささやかな心の支え、希望」と指摘、これまでの日本の真剣なウクライナ支援がその背景にあると見る。(星海社新書・1320円)