『中西進と万葉画を楽しむ』
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『中西進と万葉画を楽しむ』中西進・井上さやか著
［レビュアー］ 産経新聞社
『万葉集』研究の第一人者で奈良県立万葉文化館（明日香村）の初代館長を務めた中西進さんが、万葉集の歌をモチーフとした同館所蔵の絵画27点を紹介している。
絵画や画家にまつわるエピソードだけでなく、歌の意味や詠まれた当時の社会的背景を読み解いた文章も。中西さんの思い出話も多く、安野光雅さんの絵を巡る、上皇ご夫妻とのエピソードがほほえましい。絵を描いたのは、上村松篁さんや片岡球子さんら日本を代表する画家たち。中西さんによるまえがきに、絵を見つめていると「あれこれあれこれ訴えてくる」とある。確かに、悠久の歴史を感じる。（淡交社・1980円）
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2025年2月23日 掲載
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