建設会社の総務部に勤める山川忠彦は妻や子供たちと穏やかに暮らしていた。だが、かつて趣味の釣りをきっかけに通い「第二の故郷」と呼んでいた村で、自分の勤め先が絡んだリゾート開発が進んでいる、と現地の親友から聞く。
村を訪れた忠彦は、衝撃的な出来事に遭遇。それをきっかけに忠彦と家族の人生が大きく変わる。自然を愛し、不器用ながらもいちずな思いを貫く忠彦の生き方、振り回された家族の歳月を描く絆の物語。
著者の作品には『虹の岬の喫茶店』など映画やドラマになった小説が多く、本書も映像で見たくなる小説だ。(幻冬舎・1870円)

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2025年2月23日 掲載
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