本の装画などで活躍するイラストレーターが初めて手がけた絵本。寝ている人たちのところへ、「ゆめ」たちが訪れる。「よぞらでゼリーをたべるゆめ」「うちのねことおんせんにいくゆめ」「あたまからともだちがはえるゆめ」…。「ゆめ」たちは、いろいろな夢を見せてくれる。夢同士がくっついて、夢の世界が膨らみ、やがて朝が来る。
「ゆめ」たちは、表情のない顔や手足のようなものを持ち、ふわふわと捉えどころのない形をしている。灰色がかった淡い色合いと柔らかなタッチの絵に、穏やかな眠りへと誘われそうだ。対象年齢を限定していない。(ミシマ社・2200円)

-
2025年3月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
