『句集 優しさの手紙』
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『句集 優しさの手紙』小倉蒼蛙著
[レビュアー] 産経新聞社
著者の本名は小倉一郎さん。多くのドラマに出演する俳優で、俳句結社「あおがえるの会」を主宰する俳人でもある。ステージ4の肺がんを患うも生還できたことを機に令和5年、芸名を俳号の「小倉蒼蛙(そうあ)」に改名。本書は19年ぶり4冊目の句集、蒼蛙名では初。
平成17年から昨年までに詠んだ句から410句を自選、俳優の丹波哲郎さん、脚本家の山田太一さんら著名人への追悼句も収載。俳人の河内静魚さんは「誠の心を大切にする俳人」と序文を寄せた。収められた次の一句からは、テレビで見る著者のやさしい顔が浮かぶ。《いい人にたくさん会えた梅の花》。(書肆アルス・1980円)