『<図解>時間を「うまく使う人」と「追われる人」の習慣』
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【毎日書評】時間を「うまく使う人」と「追われる人」決定的な3つの違い
[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)
『図解 時間を「うまく使う人」と「追われる人」の習慣』(滝井いづみ 著、明日香出版社)の著者は約17年にわたり、タイムマネジメント・コーチングを通してビジネスパーソンと関わってきたという人物。
時間についてのコーチングを行うなかで、「効率的に動けない」「仕事時間が長い」「スキルアップのための勉強をする時間がない」「プライベートの時間がない」など、時間に関する悩みを抱えた多くの方と接してきたのだそうです。
たしかに忙しい毎日に流されていると効率は失われますし、モチベーションも下がりがち。行動に気持ちが伴わないと、物事を実行・継続することすら難しいものになってしまいます。
だからこそ、自分の価値観に沿った時間の使い方をすることが重要です。自分の価値観に基づいた時間の使い方であれば、たとえ忙しくても満足度の高い時間を過ごすことができるでしょう。(「はじめに」より)
こう主張する著者は、「タイムマネジメントは、セルフマネジメント」であるとも述べています。納得できる時間の使い方ができれば、働き方や成果、体調などさまざまなものが変わるということ。結果的に「やるべきこと」も明確になるため、自ら動くことができ、自信にもつながっていくわけです。
ただし、時間の使い方にはコツがあるのも事実。そこで本書において著者は、忙しさによる焦りなどから解放されるためのテクニックや時間の質の上げ方、自分の動かし方、後悔しないための時間の使い方などを解説しているのです。
きょうはCHAPTER 3「ムダとり・時短編」のなかから、いくつかのトピックスを抜き出してみましょう。
相手の時間を先に抑える
時間をうまく使う人は相手の時間を先に抑え、
追われる人は希望通りのアポが取れない。
(40ページより)
物事が予定どおりにならない原因のひとつが、人と人との時間調整。
時間に追われる人は、相手との予定を早めの日時に入れようとするため、自分が希望するアポイントがとれないというのです。相手も、ギリギリのタイミングでアポの依頼をされたのでは、予定の調整が難しくなるはず。
したがって大切なのは、長期スパンで予定を組むこと。そして数週間前にアポを依頼し、相手の時間をあらかじめ押さえるわけです。相手の予定が埋まる前に依頼するのですから、相手に無理をさせることもなく、こちらの希望どおりのアポがとれるのです。
そして日程を決めるときは、「いつがいいですか?」と相手に丸投げするのではなく、こちらから候補日時を3つ以上提案するべき。そのなかから相手に選んでもらえば、トラブルを避けることができるからです。
また、予定を決めたあとも適切なタイミングでリマインドメールを出せば、予定をうまく進めるために役立つはず。(40ページより)
スキマ時間の活用法
時間をうまく使う人はスキマ時間を活用し、
追われる人はスキマ時間を持て余す。
(42ページより)
スキマ時間を活用してみたら、不思議と雑務がはかどった――。
そんな経験をお持ちではないでしょうか? 著者によればそれは、短い時間だからこそ普段よりスピードを意識して取り組むことができるから。また、直近の時間の締め切りがあるため、躊躇する暇なく着手できるわけです。
ちなみに著者の場合は、以下のような「スキマ時間ができたらやること」のリストをつくっているそうです。
・普通に取りかかると、時間がかかりそうな作業(メール送信、プレゼント選び、調べものなど)
・わざわざ時間を確保するほどではないけれど、やらないと溜まる雑務(仕事場の掃除、デスクトップ整理、PCのバージョンアップなど)
・時間ができたら、やりたいと思っていること(案件の資料をサクッと予習、人間ドックの予約など)
・気になってはいるけれど、気が乗らずにできていないこと(ジムの申し込み、親や友人に電話など)
(43ページより)
また、スキマ時間に意図して休むことも大切。休むことでその後の活動効率が上がることもあるからです。(42ページより)
手の引きどきは?
時間をうまく使う人は手の引きどきを考え、
追われる人は最後までやろうと考える。
(48ページより)
やりたいことをすべてやろうと無理すれば、時間が足りなくなって当然。「一度始めたら最後までやるべき」という発想を手放し、どこかで線引きをすることが重要なのです。忙しく追われているときこそ“そもそもの目的”を考え、手の引きどきを判断するべきだということです。
また、仕事に行き詰まって解決策が見つけられなかったとしても、一度離れてみればなんらかの糸口が見つかる可能性もあることでしょう。
時間をうまく使う人は、今までのやり方をスパッとゼロに戻すことを恐れません。全体を俯瞰して、手の引きどきを判断します。
思い切ってやめて、取り組む行動を絞り込んだ方が、リソースを集中できます。
(49ページより)
「やるべきこと」と「やったほうがいいこと」には、大きな開きがあるもの。後者にはやらなくても支障がないものが多いので、成果を出すためには「自分が本当にやるべきこと」に集中したほうがいいのです。(48ページより)
タイムマネジメントを通じて自分の状況に最適なヒントを身につけることができれば、より快適な毎日を過ごせるようになるはず。だからこそ、本書をぜひとも活用したいところです。
Source: 明日香出版社


























