• 22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する
  • 経営教育 人生を変える経営学の道具立て
  • ヒトとヒグマ
  • 伊藤忠 商人の心得
  • 新書 昭和史  短い戦争と長い平和

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新書はこれを読め!

 成田悠輔『22世紀の資本主義』(文春新書)は、ベストセラー『22世紀の民主主義』と対を成すような、大胆にして予言的な書。急激に進化するAIや仮想通貨、投資ブームなど、近未来の資本主義が行き着く先を描く思考の実験だ。

 岩尾俊兵『経営教育』(角川新書)は『世界は経営でできている』で注目された気鋭の経営学者の最新刊。仕事や人生には「苦しさ」がついて回るが、それを誰かのせいにしたところで何も変わらない。経営学で原因と実践的対処法を示す。

 増田隆一『ヒトとヒグマ』(岩波新書)は、北海道大学の名物講義「ヒグマ学入門」を担当した生物学者が、ヒグマの生態や分布から人間との文化的な関わりまで、丁寧に解説。ヒトとの摩擦ばかりが注目される昨今、奥行きのある好著。

 野地秩嘉『伊藤忠 商人の心得』(新潮新書)は、総合商社の中でも目覚ましい業績を上げ、就活人気トップの常連となった同社の幹部たちに徹底取材。令和の最強企業に流れる近江商人のDNAを解き明かす。

 井上寿一『新書 昭和史』(講談社現代新書)は、戦後八十年と昭和百年を迎えた今年、戦争と平和という激動の歴史をあらためて見つめ直す。クロニクルとして通読することで、この国の歩みと、今なお未解決の問題が浮き彫りに。

新潮社 週刊新潮
2025年5月1・8日ゴールデンウイーク特大号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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