『作家とおやつ』平凡社編集部編

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作家とおやつ

『作家とおやつ』

著者
平凡社編集部 [編集]
出版社
平凡社
ジャンル
文学/日本文学総記
ISBN
9784582747164
発売日
2025/04/17
価格
2,200円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『作家とおやつ』平凡社編集部編

[レビュアー] 産経新聞社

平塚らいてうが礼賛し、作り方を披露するゴマじるこ。徳川夢声が瓶と味に魅せられたラムネ。安岡章太郎、吉行淳之介がお気に入りだった豆カンは、寒天と豆と黒蜜だけの蜜豆。近現代の作家や漫画家らのおやつにまつわる随筆、詩歌、漫画など59編を収録。

深沢七郎は自ら店主を務めた今川焼き店の歌を作り、内田百閒が酒飲みは甘いものを食べないといわれることに「窮屈である」と主張する。甘いものが苦手な村上春樹が年に2回ほど襲われる「チョコレート発作」の謎なども。

手作りの白玉ずんだを味見する宇野千代の表紙写真も味がある。(平凡社・2200円)

産経新聞
2025年5月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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