チームが「バラバラになるリーダー」と「まとまるリーダー」の会話の違い

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チームが「まとまるリーダー」と「バラバラのリーダー」の習慣

『チームが「まとまるリーダー」と「バラバラのリーダー」の習慣』

著者
林 健太郎 [著]
出版社
明日香出版社
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784756924018
発売日
2025/05/14
価格
1,870円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【毎日書評】チームが「バラバラになるリーダー」と「まとまるリーダー」の会話の違い

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

チームが「まとまるリーダー」と「バラバラのリーダー」の習慣』(林 健太郎 著、明日香出版社)の著者は、15年にわたってさまざまなリーダーの育成に携わってきたという人物。

そうしたプロセスの中で、リーダーの悩みはみな同じだと実感したのだそうです。「チームがまとまらない」「このままでは、バラバラになりそう」「自信が持てない」というように。しかし、多くの人はリーダーとしての成長の仕方を教わったわけではないので、それは当然のことでもあるといいます。

加えて中間管理職を務めている方々には、世代特有の難しさもあることでしょう。この世代は昔気質の上司に育てられてきたため、手荒いコミュニケーションを「あたりまえ」だと思ってきたからです。ところが現代では、そのやりかたを踏襲すればパワハラだといわれかねません。

つまり上の世代にはもう現場を変えることはできず、下の世代はまだ働き手として完成していないということ。しかしそれは、「リーダーは組織の変化の鍵を握る、唯一の存在」であることを明らかにしてもいます。

チームは、リーダー次第でいかようにも変わります。

リーダーが変わると、部下のモチベーションが上がります。結果、パフォーマンスも上がります。必然的にチームの業績が上がります。皆で、それを喜び合えます。

この瞬間を味わうと、「こんな面白いこと、辞められない!」という気分になります。

私はこのセリフを、これまでに何度も聞いてきました。(「はじめに」より)

重要なのは、「まとめるにはなにが必要か」を知ることだそう。そこで本書において著者は、その方法を明らかにしているわけです。第2章「部下が自然と動く『コミュニケーション』編」のなかから、2つのポイントを抜き出してみましょう。

まとまるリーダーは、部下が話すまで待つ

チームがまとまるリーダーは部下が話すまで待ち、

バラバラのリーダーは沈黙に耐えられない。

(60ページより)

上司が部下の話をきちんと聞くことはとても重要ですが、「聞く(聴く)」モードに入る際にはまず最初に「見る・止まる」スイッチを入れるべき。

とはいえ難しいことではなく、相手を“見て”「なにかいいたいのかな」「納得していない表情だな」などの違和感を多少なりとも感じたら、すぐに“止まる”ということです。

つまり「見る」は相手の様子に気づく力、「止まる」は我慢する力だともいえそうです。

なお、部下のほうから相談に来てくれたときは「見る」からはじめるのが難しいかもしれませんが、そんな場合でも「止まる」はしっかり実践することが大切。「止まる」ができないと、次のような失敗につながってしまう可能性があるからです。

部下:例の件でご相談があるんですが、今、お時間いいですか?

上司:(間髪入れずに)うん、いいよ。どうしたの?

部下:えーと、心配しすぎかもしれないんですが、あの……。

上司:(食い気味に)あ、もしかして納期のこと? 大丈夫だよ。先方も納得してたし。

部下:あ、はい……。

上司:(さえぎるように)うんうん、心配しないで!

部下:……わかりました……。

(61ページより)

この上司は止まれておらず、まったく聞けてもいません。著者いわく、この上司が止まれないのは「沈黙が怖いから」。一方の部下のなかには、いいづらいことをいう怖さや、立場が下であることの怖さがあり、つまり「心理的安全性」が低い状態にあるわけです。

この場合では、部下の心理的安全性を高めることに意識を向けましょう。

その方法が「止まる」です。そしてそれをキープする=「待つ」が必要です。

止まれない・待てない上司はたいてい、2秒くらいで沈黙を破っています。

目安としては、5秒待ちましょう。緊張しますが、踏ん張ってください。

「自分からは沈黙を破らない」を、鉄のルールとしましょう。(52ページより)

そうすれば部下も安心して、いいづらいことを口に出せるようになるわけです。(60ページより)

まとまるリーダーは、相手の目線で事情を聞く

チームがまとまるリーダーは相手の目線で事情を聞き、

バラバラのリーダーは上から目線で責める。

(64ページより)

聞くことが大切だとはいえ、たとえば「ミスの報告」が聞いてうれしくないものでもあります。そんなときには再発防止策を備えて共有することが大切で、そうすれば業務全体の改善も図れるはず。

その際のポイントは、最初の報告を聞いたあと、「さらに聞く」ことだそうです。

そんな場面での残念な対応例がこちら。

「えっ、納期に間に合わない? 〇〇って指示したよね、そのほうが速いから。なのに△△でやったの? 勝手なやり方をするから失敗するんだよ」

こんな風に「聞く&話す」を混在させると、「責める」になります。

(65ページより)

しかもこの表現は「上から目線」で、相手の判断や技量を指摘しています。

これを防ぐには、マインドから変える必要があり、そのポイントも2つあるそう。

その1。「部下の仕事ぶりは未完成で、未熟である」という前提に立ちましょう。

「不十分で当然」と思っていれば、腹は立ちません。

その2。「相手を1人の成熟した人間と信じて関わる」ことを意識しましょう。

「あれ? 今言ったことと違う!」と思いましたね? 大丈夫、矛盾はしていません。

その人格は、現時点では未熟な仕事を、改善させる力を持っています。

上司と部下は、「今」の技量に差はあれど、トータルで見れば2人とも成長過程です。対等な人間同士であり、互いに尊重しあうべき存在です。(66ページより)

そうしたマインドを持ち、部下の目線に立って事情を聞けば、「責める」が「聞く」に変わるわけです。(64ページより)

部下の気持ちがわからないと悩む方、手探りで道に迷っている方、くじけてしまった方などは、単にそのための手段を知らないだけだと著者は述べています。本書を活用し、ぜひともそのスキルを身につけたいものです。

Source: 明日香出版社

メディアジーン lifehacker
2025年6月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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