『関係人口の時代』
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『関係人口の時代』田中輝美著
令和5年に減少した人口は、日本人に限ると86万人に上った。1年間で佐賀県や山梨県の人口を上回る人数が消失した計算となる。移住者を奪い合う自治体間の競争は、激しさを増す一方だ。
そうした中、本書は「観光以上、定住未満」で地域とつながる「関係人口」研究の第一人者が全国の事例を紹介しながら、希望ある人口減少社会の実現に向けたヒントを探る。受け入れる側はどうしても定住を期待してしまうが、移住者が最も嫌がる言葉は「地域に骨を埋める覚悟はあるのか」だったという。まずは定住人口という呪縛から解放される必要がありそうだ。(中公新書・1056円)


























