『昭和 女たちの食随筆』木村衣有子編

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昭和 女たちの食随筆

『昭和 女たちの食随筆』

著者
木村衣有子 [編集]
出版社
中央公論新社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784122076921
発売日
2025/08/21
価格
1,100円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『昭和 女たちの食随筆』木村衣有子編

[レビュアー] 産経新聞社

蕗の葉のつくだ煮、嫁菜飯、筍煮など春に味わう野菜料理をつづる佐多稲子。戦後、家族のために働き、巻きずし一本を一人で食べたいと夢見た田辺聖子。まだ珍しかったケンタッキーフライドチキンを食べ続けた20代の林真理子。NHK「きょうの料理」の黎明期(れいめいき)を伝える料理研究家、飯田深雪。

昭和に活躍した女性文章家27人が残した食の記録、記憶といった味わい深い随筆をたどるアンソロジー。豊田正子や沢村貞子、向田邦子、森茉莉らの随筆も収録している。食にまつわる著作も多い編者が執筆者や作品、描かれた時代背景などを丁寧に解説しており、そそられる。(中公文庫・1100円)

産経新聞
2025年9月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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