今年は日本民俗学の父、柳田國男の生誕150周年。日本近現代史研究者の著者は、愛国者である柳田の国家概念は民が歴史・伝統と農、先祖の霊と共生する生活にあったとし、アジアや世界にも開かれた一国民俗学ではないと指摘。『遠野物語』『海上の道』といった8つの柳田作品から現代をいかに考えるかなどを読み解く。
柳田は先人の声を受け取り、未来につなぐ経世済民的視点の持ち主だったという。著者は市場原理主義社会、グローバリズム化が進む現代こそ柳田の著作を顧みて日本文化、アジア文明の真の価値を自覚する必要があると説く。(彩流社・2750円)

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2025年10月26日 掲載
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