『ニュース嫌い』
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野次馬的視点で選挙戦を深掘り
[レビュアー] 篠原知存(ライター)
「SNS選挙元年」と言われたのは二〇二四年。米大統領選、兵庫県と東京都の知事選……さらに今年の参院選でもSNSで支持を得た人物や政党が票を集めるなど、影響力は拡大の一途。「自由な言説」を歓迎する人もいる一方、ポピュリズムへの傾斜を懸念する声も聞こえてくる。
新聞を一四紙購読して読み比べているという時事ネタ好き芸人のプチ鹿島さんが、信濃毎日新聞に連載しているコラムから、主に政治とメディアについての文章を抜粋して再構成したのが『ニュース嫌い SNS選挙とメディア不信の深層』。〈世の中のメディアを見る目が変わってきた〉中で、特に政治に関する玉石混淆のネット情報にどう向き合えばいいのかを考察している。
現場での実体験が読みどころ。著者はここ数年、選挙戦を見ることにハマっているそうで、選挙をテーマにドキュメンタリー映画も制作した。その活動の一端が紹介されている。
裏金問題に関与しながら説明を拒んで「ステルス選挙」をしていた都議候補を探しに行ったり、参院選では排外主義的な言説やSNSのデマについて候補者を直撃したり。〈野次馬的な視点〉ながら、やってることはほぼジャーナリスト。
納得させられたのは「選挙は日記」という一文だ。自分が何を考えて誰に投票したか、その見立ては合っていたか、後からチェックしてみればいい、と。言われてみれば、私が一票を投じたあの人は……。


























