日本の古代宮殿の実態を解き明かす一冊。
英国のバッキンガム宮殿が権力の象徴であるように、日本の古代宮殿にも重要な意味があった。東アジア情勢が緊迫し、国家の変革が求められる中、宮殿は豪族と民衆を掌握し、天皇を中心とする律令国家を体現する舞台装置でもあったという。建築物には人々の思惑が込められる。
建築史を研究する著者は膨大な発掘調査の結果をもとに、飛鳥から平安時代の各宮殿の特徴を解説。宮殿の構成の変容などから、次第に天皇の政治的影響力が薄まっていく歴史のドラマが見えてくる。(集英社新書・1309円)

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2025年11月16日 掲載
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