『笠原将弘のまた食べたくなるおそうざい』
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[文] 笠原将弘(日本料理店『賛否両論』店主)
「日本の普通のおそうざい、シンプルな煮物や野菜のお浸し、あえ物が大好き」と語る料理人・笠原将弘さんに家庭の味が「いつもより一段おいしくなる」秘訣を聞きました。
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――和食の道を極めてきた笠原さんがあえて「おそうざい」にこだわった本『笠原将弘のまた食べたくなるおそうざい』を出しました。
おそうざいがもともと好きなんですよ。イタリアンやフレンチなど、これまでたくさん食べてきたし、自分の店でも凝った盛りつけや変わった食材の組み合わせを取り入れたりもしてきました。そうやって料理に関わって30年以上経って、今思うのは、昔から日本の家庭で作られてきたおそうざいってやっぱりいいなということ。

おそうざい
冷蔵庫にあるものでチャチャっと作る、それが、私の思うおそうざい。YouTubeもやっていて、この間は1000円渡されてスーパーで買い物して料理を作ったのですが、そういう時は迷わず旬の食材を選びます。旬の物は、旬というだけで本当においしいから調味料は必要最低限しか使わないし、特別な道具だっていらない。素材の味を活かすだけで、おいしい食事を楽しむことができる、それって最高にかっこいいし、ぜいたくな生活スタイルだって思いませんか。シンプルだからこそ、ちょっとした料理のコツを押さえると、さらにおいしくなります。
――オススメのおそうざいを幾つか教えてください。
肉が好きなので、バラ肉で作る豚のしょうが焼きなんてどうでしょう。豚のしょうが焼きってたくさんのレシピがあるし、これまでも色々紹介してきましたけれど、このレシピはこま切れでもロースでもなく、バラ肉で試してほしい。一番のポイントは玉ねぎです。薄切りにした玉ねぎを炒めた上にバラ肉を広げて焼くことで、玉ねぎの甘さが肉のうまみを引き立てて濃厚な味わいになります。

豚のしょうが焼き
あとは「昭和のコロッケ」かな。ひき肉のタネにしょうゆやみりんで味をつけておくと断然おいしくなります。あとタネをよく冷ましてから成形するとパンクしない、なんていうコツもあります。

昭和のコロッケ
野菜のおそうざいでいうと、「長芋のから揚げ」とかどうですか。ポイントは皮をつけたまま片栗粉をまぶして揚げる。10分もかかりません。シンプルにおいしい一品。ビールのおともにもオススメです。

長芋のから揚げ
――本では「常備菜」レシピも紹介されていますが、おそうざいは日持ちするという特徴もありますね。
おそうざいは弁当やおせちの強い味方です。照り焼きやから揚げはしっかり味をつけているので冷めてもおいしいから弁当にうってつけだし、きんぴらや煮物は隙間おかずになります。盛りつけ次第でご馳走になるのも、おそうざいのいいところ。華やかな器にバランスよく数品載せると、おせち料理としても十分成立します。日持ちするものを少し多めに作っておく。そうやっておそうざいを楽しんでほしいです。

おせち


























