香りの世界はいかに形作られるのか。コロナ禍以降、在宅時間の増加などを経て、自分のために良い香りを求める人々が増えている。香りの神髄に触れる格好の入門書だ。香水の歴史や製造工程、多種多様な香料から香りを楽しむ道具までを美しい図版とともに詳述する。
香料の解説が特に興味深い。香りをフローラルやハーバルなど9系統に分類し、それぞれの抽出方法や個性をひもとく。ミントの「温かさとフレッシュさ」やクミンの「汗と土のにおい」など、香りを体験することで、心が解放されるという指摘は示唆に富む。(原書房・4180円)

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2026年4月5日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
