第二回 勝男を笑うな、あなたの中にも勝男がいる――  ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』

偏愛エンタメ冷凍便

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 私は1クールにドラマを30本観ている。単純計算で1日に4本以上。それもフルタイムで働きながら、ドラマ以外にライブや映画も観ながらだ。忙しい時間を割いてたくさんのドラマを観る理由は、ドラマが今という時代をあらゆる人の視点で映し出してくれるからだ。実生活では触れることができないカルチャーや価値観に出会うべく私は毎日ドラマを観ている。
 そんな中で、今期最も楽しみにしているのが『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系火曜22時)だ。ドラマは主人公の海老原勝男が恋人の鮎美にプロポーズし「無理」と断られるところからスタートする。勝男は「料理は女がするもの」という古い価値観を持ち、「全体的におかずが茶色すぎるかな?」などと、上から目線で鮎美の手料理を評価する昭和男。そんな生活に嫌気がさした鮎美は勝男との別れを決断する。
 前時代的な考えを持つ主人公を演じるのは竹内涼真さん。竹内涼真さんと言えば、2017年に「圧倒的な彼氏感」と話題になった俳優だ。ドラマ『過保護のカホコ』で、親から溺愛され育った主人公のカホコを、自立できるよう鼓舞しながらも優しく見守っていく麦野くんを演じ、その姿が魅力的で人気に火がついた。当時私もその爽やかさと親近感に魅せられて写真集を買った。理想の恋人として女性たちを虜にした人が、今、理想と真逆の男を演じている。顔は竹内涼真なのに、勝男はしっかりムカつく…!という矛盾が面白くて夢中になって見てしまう。