摂取量200作品超えのエンタメから選ぶ、2025年ベスト作品(後編)

偏愛エンタメ冷凍便

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 2025年、ドラマ100本、本50冊、ライブ50回、映画20本を観た私が、最も心を動かされたライブ・ドラマ・映画・本の「2025年ベスト作品」を紹介する。
前編では、ライブ・ドラマのベスト作品を紹介したので、後編では映画・本のベスト作品を紹介したい。

2025年ベスト映画:『国宝』
 2025年を代表するエンタメと言えば『国宝』。吉田修一さんの長編小説を原作に、日本の伝統芸能・歌舞伎の世界を描いた映画。歴代邦画興行収入ランキング1位の国民的映画となった本作、もはやあらすじの説明は不要でしょう。私はこの作品にアイドルオタクとして没入した。
 STARTO ENTERTAINMENTのアイドル界には昔から「シンメトリー(シンメ)」という概念がある。センターを分けて立つ二人をそう呼び、ステージの見栄えを良くするために、身体のシルエットや人気、入所時期などを考慮して特定の二人が選ばれる。彼らが左右対称な振り付けや同じ動きを踊ることに由来した呼び名だ。他界隈では「ケミ」「コンビ」と呼ばれることもあるが、「シンメトリー」は立ち位置に由来しているところが、他との違いだ。KAT-TUNなら赤西仁さんと亀梨和也さん、Sexy Zoneなら中島健人さんと菊池風磨さん。彼らは同じ時代に同じステージに立ち、運命で結びついてしまったような存在だ。
 私は『国宝』の喜久雄と俊介をその「シンメトリー」の関係性と重ねて観た。青春時代に一緒に成長を重ねてきたかと思えば、一方が大きな舞台を踏んでスポットライトを浴び、もう一方が影になったり、時代が進めば立場が逆転したりもする。互いの存在によって高みを目指した時期もあれば、互いの存在によって自身の運命が狂わされてしまうこともある。