第九回 レッツスイム!

それでもやっぱりすてきな明日

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©ながしまひろみ
©ながしまひろみ

 突然ですが、私、泳げないのです。大人になってからスイミングスクールに通ったこともあるのですが、25メートルを泳げるようにはなりませんでした(2年くらい習っていたのに。まじめに言うこと聞いてたのに)。
 だから、我が子は泳げるようにしておきたいと、娘を3歳くらいからスイミングスクールに行かせたところ、水が大好きになり、度々「プールに行こうよ!」と言うようになりました。
 ずっと夫任せにしていたのですが、私も昨年は市民プール、今年の夏は山口県の海で泳いできました。(話がすごく逸れること承知の上なんですけど、山口県の外郎って驚異の美味しさです。つるんとしてみずみずしくて。外郎ういろうの概念が覆されます。まあ、外郎に概念を持って生きている人はそれほどいないとは思うのですけど。山口を訪れて以来、大好物になりました。)

 まずは、昨年。家族で近くの市民プールに行くことになり、何年振りかに水着を出して着てみて、驚きました。
 こんなにも体を圧迫する服ってあります? 私はパニック障害なので、もう恐怖。半分着たところで、脱ぐことも着ることもできなくなり、「誰かー‼ 脱がして!」と絶叫しました。
「え? 自分で着たんやろう?」
と驚く旦那に脱がしてもらい、事なきを得ましたが、体に吸い付いて倒れそうでした。
 水着を着るのは不可能。けれども、娘は「ママと一緒にプールだね」と行く気満々。締め付けない水着などあるだろうかと悩んでいたところ、「あれだ!」と思いつきました。そうです。ビキニです。もちろん、ビキニといってもゆるゆるでないと意味がないので、ホックではなく首元で紐を結ぶタイプの物をネットで購入しました。今にして思い切った服装にチャレンジ。といっても、やっぱり恥ずかしいのでビキニの上から着るふんわりTシャツも買いました。
 さて。市民プールに行ってびっくり。皆さん競泳用の水着ではないですか。ご年配の方が多いのですが、黒、紺、グレーなどのピシッとした水着。え? 市民プールってそんな真剣に泳ぐ場所やったっけ? とたじろぎました。
 しかも私のビキニと上に着ているふわふわのTシャツは、着る機会はめったにないやろうと、「えらい派手やなあ。こんなん誰も買わんやろうな」と思いながらも、それだけがあまりに安かったので手に入れた、目が覚めるような鮮やかな緑の縞々しましまの物。泳がれへんのにしっかりと浮いてました。