第二十四回 てげてげ宮崎

それでもやっぱりすてきな明日

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©ながしまひろみ
©ながしまひろみ

 6月20日。文庫『掬えば手には』が宮崎本大賞をいただき、講談社のKさんと一緒に授賞式に行ってまいりました。
 訪れたことも、舞台にした作品を書いたこともないので、宮崎本大賞に選んでいただいた時は、「奈良に住んでいる私でよいのか?」と少し不安でした。
 ところが、奈良県と宮崎県、実は太古の昔から深いつながりがあるのです。「日本書紀」と「古事記」に、神武天皇が宮崎県を出発し奈良県の橿原市かしはらしに来たと記述がありました。
 古い書物を日頃からたしなんでいる私。と言いたいところですが、橿原市に遊びに行った時、「宮崎市姉妹都市60周年記念」で盛り上がっており、上記の情報があちこちに記載されており知ることができました。
 そんなにも昔から奈良と宮崎が結びついていたなんて、宮崎本大賞をいただけたのは運命としか言いようがありません。
 いえ、運命だけではなく、文庫なのに新作のように一生懸命心を注いでくれた、文庫担当のKさんはじめ、版元の講談社さんのおかげです。
 先週、講談社の別の方とお会いしたのですが、Kさんが文庫ができた際、『瀬尾さんの新刊! 絶対売る‼』と書いた付箋を貼って本を渡されたと見せてくださいました。なんという心意気。Kさんありがとう。
 ここは新潮社さんの媒体ですが、これはもう宣伝させてください。文庫『掬えば手には』は、アフターデイズとしてスピンオフ小説2編も入っているお得版。いつでも2倍の値段を払えば、同じ文庫が2冊購入できてしまうという画期的商品!! よければ読んでくださいね。
 さて、授賞式当日。宮崎空港に降り立つと、アロハシャツの方もいて椰子の木も並び、南国リゾート感満載。想像以上に開放感のある街に、気分も沸き立ちました。会場には既にたくさんのお客様が座っておられ、「大賞は瀬尾さんです」と言われて出ていくわけではなく、Kさんと私、二人で皆さんの前に座って待つというシステム。
 じっと見られながら待機する私とKさん。
 お客さん、「どっちが瀬尾まいこ?」って迷ってはるやろうな。ほんで、可愛いKさんのほうやったらええなー思ってるやろうな。と気が気でなりませんでした。
 授賞式は、実行委員のみなさんの温かさや、会場のお客さんが微笑んでくださっているおかげで、緊張を感じる瞬間のない喜びだけで満たされる幸せな時間でした。
 図書館司書さん、書店員さん。本が好きな方々で選んでくださったというとてもうれしい賞。本当にありがとうございました。
 授賞式後にサイン会があったのですが、宮崎の皆さん本当にお優しいんです。親しみを込めて温かい言葉を送ってくださって、本を書いててよかったと実感しました。