ドラマに引っ張りだこ!「欲のない子役」だった落合モトキが、25年以上俳優を続けられる理由

そして、僕たちは舞台に立っている。

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32歳にして芸歴25年以上というベテラン俳優の落合モトキさん。百田夏菜子さん主演の連続ドラマ「僕の大好きな妻」(東海テレビ・フジテレビ系)で百田さんの夫役を務めたほか、10月からは基俊介さん、佐々木美玲さんと共演するドラマ&舞台連動企画「ぴーすおぶけーき」(日本テレビ系)がスタート。話題作に続々出演し、ファンを魅了する卓越した演技力の原点に迫ります。

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塾のようにテレビ局に通った子供時代

 デビュー年齢には諸説あるんです(笑)。最初に出演した番組は「あっぱれさんま大先生」。明石家さんまさんと子供たちによるスタジオトークバラエティです。幼稚園の年少か小1くらいだったので、デビューは6歳頃なんですが、4歳という説もあって。スカウトされたのが4歳だったのかな。ちなみに、スカウトされたというのは母から聞いたので、諸説はありません。
 毎週日曜日に、当時河田町にあったフジテレビ本社まで通っていましたが、芸能人の自覚はまるでなくて。スタジオは教室を再現していたので、親に付き添われて塾に通っているような感覚でした。番組で話したことはほとんど覚えていませんが、そのビジュアルは記憶に残っています。
 テレビに出演はしていましたが区立の小中学校に通っていましたし、両親ともに芸能界に縁はないので、僕の想い出作り程度にしか考えていなかったと思います。だから僕も、芸能界で生きていく! という感じでもなくて。とはいえ、英語を話せるようになりたいとか、何かができるようになりたいという欲もなくて。やってみたい習い事もありませんでした。けど、バスケ部や野球チームには入りたかったな。放課後みんなで駄菓子屋さんに行くくらいはできましたが、部活の試合や合宿などの団体行動に参加している友だちが羨ましくて。学校行事や部活動には参加したかったですね。
 夢? 夢というかあの頃は、大工さんになりたかったなぁ。当時、TBSで放送されていた体力を競い合う「SASUKE」や「筋肉番付」というバラエティ番組がすごく流行っていて、ケイン・コスギさんや池谷直樹さんがみんなのアイドル。だから、「SASUKE」に出場して、ケインさんたちとの体力勝負に全力で取り組んでいる大工さんたちの姿に憧れていた人は多かったと思います。出場者には漁師さんも多かったから、もしあのまま憧れ続けていたら、僕にも漁師さんになるという未来もあったのかもしれないなぁ。