オードリー若林「女子アナは中堅芸人ごときを相手にしない」も、水卜麻美アナは好きだと告白

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 お笑いコンビオードリーの若林正恭さん(37)が司会を務めるBSジャパンの番組「ご本、出しときますね?」(5月20日放送回)に小説家の藤沢周さん(56)と羽田圭介さん(30)が出演した。小説家の素顔と苦悩が語られた貴重な放送となった。

■小説よりいい解説?

 若林さんは藤沢さんの『オレンジ・アンド・タール』(光文社)の大ファン。羽田さんも影響を受けた作家として藤沢さんをあげている。しかし同作の解説を若林さんが書いており、羽田さんは自分も解説を書きたかったと告白。若林さんの解説を藤沢さんは「小説よりいいんですよ」と評し、羽田さんは「当時読んで嫉妬しました」と一同爆笑した。

■女子アナは中堅芸人を相手にしない

 番組恒例の出演者同士がお互いの質問に答えるコーナーで藤沢さんは「女子アナのなかで誰が一番好きですか」と無頼なイメージとは全くかけ離れた質問。女性アナウンサーと司会をやることも多い若林さんに「合コンとかやるの?」と尋ねるも若林さんは「夢を壊すようですが、女子アナは僕レベルの芸人は視野に入れてない。固定給で恵まれていて汚れ仕事もやらないし、ちやほやされているから若林ごときは相手にしない」とばっさり。ただ日本テレビの水卜麻美アナウンサー(29)は好きだと語り、「飾らない。人を上下で見ない。自然体で」と褒めた。それを聞いた藤沢さんは羽田さんに「いやあ羽田君、女子アナはやめたほうがいいねえ」と意味深な振りで話を締めた。

■マスメディアで行われる矮小化

 作家が独自のルールを語るコーナーで羽田さんは「世間から求められる真実や真意を矮小化する言葉で安易に言わない」と述べた。羽田さんはテレビやマスメディアは多くの人が一瞬で理解できる言葉にするため、情報や伝えたいことの矮小化が行われると語る。そして「小説はそれとは真逆の表現。小説家はそういったことを表現しないといけない」と役割の違いについて触れた。そして自身がテレビに出た際などに、事前の打ち合わせで丁寧に“面倒な”ことを番組のスタッフに話したところ、それを「こういうことですよね」と簡単な言葉にまとめられると「そんなこと言ってねぇんだこっちは」と思うと話し、「変にまとめられるなら黙っていたほうがいい」と小説家がマスメディアで発言することの難しさを語った。

■書きたい小説だけ書く

 それでいて小説家の羽田さんがテレビでも活躍する理由が暗に示されるような話題も飛び出した。羽田さんは前提として純文学は「売れる」わけではないという。そのためあまり書きたくないものでも、売れそうな本を書いて原稿料をもらうという一つの方法をあげた。一方で他の職業をやりながら、書きたいものだけを書くという選択肢もあると述べ、「僕は書きたくないものを書くんだったら、全然違う仕事で稼ぎながら、書きたい小説だけ書いたほうがいいと思ってます」と心境を語った。

■書くとは?

 藤沢さんは「書くとは世界と刺し違えること」と重要な論を展開。「究極的になぜ書くのかと言うと、世界の実相を書きたい」が、“実相”とはそれをあらわす言葉のあるなしに関わらず存在する世界そのものであり、無理に近い言葉を探して書いた時点で「世界の真実から敗北している」と藤沢さん。「だからせめて世界と刺し違える覚悟で書いていこうと思っている」と小説家の覚悟が語られた。羽田さんも書いているだけで「何かに近づいている感じがあり、満足感がある」と共感を示した。

■世界の実相を掴ませてくれる本

 番組最後には藤沢さんが「世界の実相を掴ませてくれる本」として古井由吉の『辻』(新潮社)を紹介した。またその日の番組では藤沢さんがパチプロをやっていたことや、羽田さんがラッパー・Kダブシャインと仲がいいこと、『スクラップ・アンド・ビルド』(文藝春秋)Tシャツを着続ける理由など、普段は見られない作家の素顔も豊富に明かされた貴重な放送となった。

 ネット上では今回の放送について「深い。毎回満足度が高い番組」や「読む方も本当のことを探して読み続けてるんだよな」「ノーカットDVDが出たら買う」との声が上がっている。同番組の最新の放送回はBSジャパンのウェブサイト(http://www.bs-j.co.jp/gohon/index.html)でも無料配信されている。

 文筆系トークバラエティ「ご本、出しときますね?」はBSジャパンにて毎週金曜よる11時30分から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年5月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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