稲垣吾郎が永六輔を追悼 16年来のパートナー外山アナも涙

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 SMAPの稲垣吾郎さん(42)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」。7月29日の放送では7月7日に亡くなった放送作家・作詞家でタレントとしても活躍した永六輔さんを偲び、偉大な放送人永さんの歩みを振り返った。永さんのラジオ番組で長年アシスタントを務めた外山惠理アナウンサー(40)が涙を浮かべながらの放送となった。

■テレビを創った

 2014年に「ゴロウ・デラックス」に出演した永さん。普段はテレビに出ない永さんだが、16年来のお相手外山さんのために特別に出演していた。番組ではそのときの映像とともに永さんの足跡を振り返った。

 19歳でラジオの放送作家となった永さん。自ら出演するようにもなり、テレビにも草創期から関わっていた。伝説的なバラエティー「夢であいましょう」で渥美清、坂本九らと出会い、なかでも終生親交を結んだのが黒柳徹子さん(82)だった。また作詞家としてもヒット曲を量産。「黒い花びら」で第1回レコード大賞を受賞し、他にも「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」「こんにちは赤ちゃん」など人々の記憶に残る曲を多数作詞している。

■ラジオへの愛情

 2010年にパーキンソン病と診断されてからも闘病をしながらラジオへの出演は続けた。外山さんは永さんがリスナーの方からの手紙に必ず返事を書いていたと明かす。年間3万枚以上書き、身体を壊したこともあったそうだ。

 しかし今年2月永さんは体調不良により番組を降板。最後の番組出演時の音源を聞いた外山さんは涙を浮かべながらそのときの気持ちを振り返った。泣きそうになってしまうので茶化していたが、永さんには全てわかってしまっていたと外山さんは涙ながらに語る。永さんが亡くなってまだ日の浅いうちに行われた収録のようで、稲垣さんは「(亡くなって)3週間というのはあまりにもねえ」と外山さんを気遣った。

■近しい人が亡くなったときどうすればよいのか

 永さんが2012年に上梓した『永六輔のお話供養』(小学館)のなかで、近しい人が亡くなったときどうすればよいのか書き記している。その部分を稲垣さんが朗読した。永さんは亡くなった人とも会えると述べる。「僕がその人を忘れない限りその人は存在していて消えることはない。僕たちは死者とともに生き、自分が死ねば誰かの心に記憶として宿る」と稲垣さんが読み上げるのを、外山さんは目に涙を浮かべながら聞いていた。

 番組最後で外山さんは「永さん長い間ホントにお疲れさまでした。16年一緒にラジオさせていただけて幸せでした。いつかまた会える日のために恥ずかしくないように生きていきます」と永さんに感謝を表し、稲垣さんも「僕も永さんの遺志を受け継いで、今後も外山さんとますます素敵な番組をつくっていきたいと思います」と追悼の辞を述べた。

ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜0:58から放送中。来週のゲストは蜷川実花さん。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年7月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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