猫好きの鈴木あきえ号泣 『ねこのおうち』は猫好き必読の一冊

テレビ・ラジオで取り上げられた本

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 7月2日放送のTBS「王様のブランチ」のブックコーナーで芥川賞作家柳美里さんの『ねこのおうち』(河出書房新社)が取り上げられた。猫による救いを描いた同作の魅力にスタジオの面々も感動をあらわした。

■柳さんも4匹の猫を飼う

 空前の猫ブームの昨今。しかしその裏では人間の勝手な都合で捨てられたり、住む場所を失う猫もいる。『ねこのおうち』はそんな猫たちと心に傷を持つ人が出会い、寄り添いながら生きてゆく物語。

 作者の柳美里さんは福島県在住。現在4匹の猫と一緒に暮らしている。VTRで出演した柳さんは「猫は自分の心が傾いたときにフッと寄って来てくれる。感情の機微を察知する動物だと思う」と語りながら自身の飼っている4匹の猫とのエピソードを紹介した。そして今回の物語では自身の猫との経験が基になっている部分が大きいと明かした。

■水先案内ねこ

 物語では捨て猫として生まれた6匹の猫が、母子家庭の少年や余命わずかな妻、不登校の姉をもつ女の子、など孤独を抱えた人たちに出会い、寄り添ってゆく姿を描く。柳さんがこの作品を書き始めたのは8年前。2章目を書き終わったあと東日本大震災に被災したという。それからは辛い現実と立ち向かう人々に救いがある物語を書きたいと思った、と柳さんの心境の変化が明かされた。

 6匹の猫は救いの象徴であり、苦しみや絶望の中にいる人に寄り添い、前へ進む力をくれる。猫たちは悲しみや絶望をすり抜ける小道に導いてくれる、水先案内人ならぬ“水先案内ねこ”の役割を担っている、と柳さんは物語の中で猫に託した思いを語った。

 そして「絶望をすり抜ける道は暮らしの中にある」と語り、日々の暮らしの中に生きているきらめきがあり、小説にもそのような部分を丹念に描いている、と作品のテーマを語った。

■猫を飼っている人だからこそ

 スタジオではブランチリポーターの鈴木あきえさん(29)が自身も捨て猫を拾って帰って何年も飼っていたことがあると明かし、同書に共感し「切なさと温かい気持ちが詰まった涙が何度も流れた」と感想を述べ、猫を飼っている人だからこそわかる描写がたくさんあると薦めた。

王様のブランチ」はTBSにて毎週土曜日9:30から放送中。

BookBang編集部

Book Bang編集部
2016年7月5日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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