選挙のしくみと「18歳選挙権」の意義を学ぶ――「シルバー民主主義」への対抗手段としての選挙権年齢の引き下げ

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来たる2016年7月10日、参院選(参議院議員通常選挙)が行われます。とくに今回は、70年ぶりとなる選挙権年齢の引き下げ実施後初の選挙になるため、政局の動きと合わせて非常に注目度が高いものとなっています。ここで、選挙のしくみを学び、「18歳選挙権の意義と注意点」などについて改めてみてみましょう。

※記事中の表記は、すべて2016年6月時点の情報に基づいています。

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選挙の種類

日本の政治に関わる選挙は、大きく「衆院選」「参院選」「地方自治体選挙」の3つに分けられます。このうち衆院選と地方自治体選挙は、任期満了のときと、議会の解散や首長の辞職に応じて行われる場合の2通りがあるため、事実上不定期に開催されます。たとえば先日、東京都知事だった舛添要一氏が、多岐にわたる不適切な会計支出の責任を取るかたちで辞意を表明しました。そのため、東京都では7月10日の参院選に続き、7月31日に都知事選を行うことになります。

一方、参議院には解散がないので、任期中の死亡などによる補選を除けば定期的に選挙が行われます。

選挙区制とその問題

日本の国政選挙制度は「選挙区制」と「比例代表制(参院選は比例区制)」の並立制をとっています。まずは、選挙区制についてみていきましょう。

衆院選の選挙区制度

衆議院の選挙区制は、各選挙区で1人だけ選ばれる小選挙区制をとっています。たとえば現首相の安倍晋三氏は山口県下関市と長門市を中心とする「山口4区」で選出されたただ一人の衆議院議員、ということができます。

トップの1人だけが選ばれるので非常に分かりやすいのですが、「選挙区内の立候補者があまりにも多く、トップの得票数が有効得票数の6分の1に満たなかった」という場合は、当選になりません。この制度は民意の集約という点では有効に働きますが、死票(=結果的に落選した候補者に投じられた票数)が多いというデメリットがあります。

参院選の選挙区制度

参院選の選挙区は基本的に都道府県別になっており、各選挙区からは1~6人が選ばれます(図1参照)。しかし、2015年7月の改正により「鳥取・島根」「徳島・高知」など、人口の少ない県は合区として1つにまとめられています。

1図1:2016年6月時点の参院選選挙区定数の図。半数改正のため、実際は図中の人数の半分が選ばれる(出典:総務省)

この場合、改選1人の選挙区であればトップの得票者が、6人の東京都なら得票上位6名が選ばれます。

衆院選の比例代表制

衆院選の選挙区制は各区から1人と分かりやすいのにくらべ、比例代表制はやや難解な制度となっています。比例代表制では北海道・東北・北関東・南関東……など全国を11ブロックに分け、それぞれ6~28人を選出します。衆院選の比例代表制では投票用紙に候補者名ではなく政党名を書き、その得票数と政党別の名簿をドント式という方法で照らし合わせて当選者を決定します。

日本実業出版社
2016年6月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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