『戦争とおはぎとグリンピース』　　西日本新聞社　編

　１９５４年、西日本新聞に開設された女性投稿欄「紅皿」。当初は、戦争にまつわるエピソードが多く寄せられた。「銃後」を守り「戦後」を生きる女性たちの多くは、父や兄、夫、息子を戦争で失っていた。

　息子の躾（しつけ）に迷い亡夫の位牌（いはい）にぬかずく妻、戦争の悪夢に夜毎目覚める夫、入営前の息子におはぎを作ってやれなかった悔恨…。約１０年分の投稿から４２編を選び、収録した。

　一編一編はささやかだが、困難な時期をよりよく生きていこうという女性たちの暮らしの息づかいが伝わってくる。

• 西日本新聞社
• 戦争とおはぎとグリンピース

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