【気になる!】新書『メタバースビジネス覇権戦争』
[レビュアー] 産経新聞社
インターネット上の仮想空間「メタバース」が現実世界に与える影響力について解説している。著者は、VR(仮想現実)ゲーム開発会社を設立した経験のあるデジタルハリウッド大の大学院教授。米IT大手メタ(旧フェイスブック)など先行する企業のビジネスモデルを例示。ゲーム界で発展したVRの強みは「没入感」「実在感」と説く。
日本でもゲーム空間で実在の歌手のイベントが行われたり、メタバースにおける展示会が開催されたり。可能性を示唆する一方、勢いを失った失敗例も挙げる。潮流をつかみたい人にとって必読書だ。(新清士(しん・きよし)著、NHK出版新書・968円)